ヤマハはFormlabs Form 4 SLA印刷と生体適合性レジンを使用し、センサーを内蔵したマウスピースを開発。演奏者のパフォーマンスを計測可能なデータへと変換します。
音楽と工学が交わる場所
日本が誇る管楽器メーカー、ヤマハ株式会社は、客観的なパフォーマンス指標の定義が極めて難しいとされるクラシック芸術の分野において、長年にわたり技術的卓越性を追求してきました。その答えがSMARTMOUTHPIECE®(SMP)です。センサーを内蔵したこのマウスピースは、管楽器奏者の身体的な演奏技術を定量的な数値データへと変換し、これまで計測不可能だった口の形や息の圧力といった詳細を捉えることができます。
Formlabs Form 4が最適なツールだった理由
ヤマハのR&Dチームは、SMPのコア生産プラットフォームとしてFormlabsのForm 4 SLA 3Dプリンターを選択しました。スピード面での優位性は顕著で、従来の金型を使用した場合に約1年、CNC加工でも約1か月かかっていた開発サイクルが、3Dプリンティングによりわずか1週間にまで短縮されました。この迅速な反復開発により、チームは1日に複数回の検証サイクルを実施でき、研究全体のタイムラインを大幅に加速させることができました。
素材の選定:生体適合性と食品安全性
マウスピースは奏者の口に直接触れるため、素材の安全性は絶対条件でした。ヤマハのチームは、Form 4に対応した食品安全・生体適合性レジンであるExpert Material resinを採用し、印刷パーツがパフォーマンスと安全性の両要件を満たすことを確認しました。また、Clear Resin V5も素材評価プロセスの一部として検討されました。
可視化による研究領域の拡大
演奏のニュアンスをデータへと変換することで、SMPは音楽教育や楽器設計研究に全く新しい可能性をもたらします。一つの応用から得られた知見は、ヤマハのより広範な製品・研究ポートフォリオのさらなる発展に活かされることが期待されています。
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